湘南ライフへ⑤
日々の暮らしは上々だった。休日レンタカーを借り、奥さんとあれこれ買いにいった。新しい巣作りをするのは何とも楽しい。
仕事はとにかく前向きに頑張った。しかし、一旦ついた評価は中々揺らがないようだ。
周りを見れば分かる。自分なりに努力をしたが報われない人達がたくさんいる。やがてふて腐れ、本来の自分を見失う。
誰かの夢がまた行方不明、悲観的思考で現実見つめ、後でつけた言い訳の説明、見失ったが最後、絶対絶命。
だが皆最初は夢があったのだ。
ある日、昔世話になった上司と新橋で飲んだ。俺は自分なりの今後の仕事の戦略を語った。
飲めば飲むほどヒートアップした。そして俺は誓った。
誰も見てなくても、認められなくてもいい。逃げて言い訳してたら、こんなにダサいことはないだろう。
相対するお客さま、世話になった人たちに申し訳が立たない。
とにかく、自身を奮い起たせることに必死だった。
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